次の文で示す症例について、問題75、問題76の問いに答えよ。
「7歳の女児。主訴は歩行異常。トレンデレンブルグ徴候がみられた。」本症例で筋力低下をきたした筋の主な運動はどれか。
正答4
解説
正解は4です。
トレンデレンブルグ徴候は、患側で片脚立ちしたときに骨盤を水平に保てず、反対側の骨盤が下がる所見です。
骨盤を支えているのは股関節の外転筋である中殿筋であり、この筋の筋力低下がこの徴候の原因です。
したがって、筋力低下をきたした筋の主な運動は股関節の外転です。
【選択肢別解説】
1:× 股関節の伸展を主に行うのは大殿筋とハムストリングスです。
伸展筋の筋力低下では、トレンデレンブルグ徴候ではなく大殿筋歩行がみられます。
2:× 股関節を屈曲しながら外転する運動は、大腿筋膜張筋や縫工筋の働きです。
中殿筋の主な運動ではありません。
3:× 股関節の内旋は、中殿筋の前部線維や小殿筋が補助的に行う運動です。
中殿筋の主な運動は内旋ではなく外転です。
片脚立ちで骨盤を支える働きも外転作用によるものです。
4:○ 中殿筋は腸骨の外面から起こり大腿骨の大転子に停止し、股関節を外転させます。
片脚立ちのときには骨盤を水平に保つ働きをするため、筋力が低下すると反対側の骨盤が下がります。
【ポイント】
中殿筋の筋力低下で起こる歩行はトレンデレンブルグ歩行、代償として体幹を患側に傾ける歩行はデュシェンヌ歩行と呼ばれます。
中殿筋は上殿神経に支配される点も頻出です。