正答2
解説
正解は2です。
脊髄性(分節性)の体性-内臓反射を利用して、腸の運動を抑える施灸部位を選ぶ問題です。
過敏性腸症候群の下痢では、腸の運動が亢進しています。
腸と同じ脊髄分節の皮膚を刺激すると、脊髄を介して交感神経が興奮し、腸の運動が抑えられます。
したがって、大腸を支配する分節に近い腹部の経穴を選びます。
【選択肢別解説】
1:× 合谷は手背の第2中手骨中点の橈側にあります。
腸と分節が大きく離れた遠隔部で、脊髄性の反射は期待しにくいです。
2:○ 帰来は下腹部、臍中央の下方4寸、前正中線の外方2寸にあります。
大腸と同じ下部胸髄から腰髄の分節に対応する部位で、脊髄性の反射で腸の運動を抑えることが期待できます。
3:× 足三里は下腿前面、犢鼻の下方3寸にあります。
四肢の刺激は上脊髄性に迷走神経を介して消化管運動を高める方向に働き、下痢の抑制には適しません。
4:× 内庭は足背の第2・第3指間、みずかきの近位にあります。
腸と分節が離れた遠隔部で、脊髄性の反射は期待しにくいです。
【ポイント】
腹部の刺激は脊髄性に交感神経を介して消化管運動を抑え、四肢の刺激は上脊髄性に迷走神経を介して促進します。
下痢には腹部、便秘や胃の運動低下には四肢と、目的によって刺激部位を選び分けます。