次の文で示す症例に対して障害部位を走行する経脈の同名経の治療穴で最も適切なのはどれか。
「52歳の男性。主訴は膝外側の痛み。最近、趣味である朝のジョギング時に膝外側の痛みを自覚したことから来院。徒手検査でグラスピングサインが陽性であった。」
正答3
解説
正解は3です。
ジョギング時の膝外側痛とグラスピングサイン陽性から、腸脛靱帯炎が考えられます。
グラスピングサインは大腿骨外側上顆の上で腸脛靱帯を圧迫したまま膝を屈伸させ、痛みが出るかをみる検査です。
膝外側は足の少陽胆経(膝陽関・陽陵泉)が通るため、その同名経である手の少陽三焦経から選穴します。
【選択肢別解説】
1:× 下廉は手の陽明大腸経の経穴です。
大腸経の同名経は足の陽明胃経で、胃経は膝の前面を通るため、膝外側の障害には対応しません。
2:× 大陵は手の厥陰心包経の原穴です。
心包経の同名経は足の厥陰肝経で、膝の内側を通るため対応しません。
3:○ 会宗は手の少陽三焦経の郄穴で、前腕後面、手関節背側横紋の上方3寸、尺骨の橈側縁にあります。
障害部位を通る胆経の同名経の経穴なので最適です。
4:× 少府は手の少陰心経の滎火穴です。
心経の同名経は足の少陰腎経で、膝の内側後方を通るため対応しません。
【ポイント】
同名経とは、手と足で同じ名前(太陽・陽明・少陽など)をもつ経脈の組です。
膝外側は少陽、膝前面は陽明、膝後面は太陽の領域と覚えます。