次の文で示す症例について、問題139、問題140の問いに答えよ。
「36歳の女性。締め付けの強い下着をはくようにしたところ、最近、太ももの外側部に痛みとしびれが起こったので来院した。運動麻痺はない。MRIでは腰椎の異常はなかった。」
本症例に対する刺鍼部位として最も適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
外側大腿皮神経は上前腸骨棘のすぐ内側で鼠径靱帯の下をくぐり、大腿へ出ます。
この部位で圧迫されやすいため、上前腸骨棘の少し内側・下方が刺鍼部位になります。
【選択肢別解説】
1:× 上後腸骨棘と大転子を結んだ中点から下の部位は、梨状筋の下縁から坐骨神経が出てくる付近です。
坐骨神経への刺鍼部位で、外側大腿皮神経とは異なります。
2:× 第4・第5腰椎棘突起間の外側約2cmは、腰神経の神経根や椎間関節に近い部位です。
本症例は腰椎に異常がないため適しません。
3:○ 上前腸骨棘より約2.5cm内方、そこから約2.5cm下の部位は、外側大腿皮神経が鼠径靱帯を通過して大腿に出る付近です。
絞扼部位に近いため最も適切な刺鍼部位です。
4:× 鼠径靱帯の直下で大腿動脈拍動部の外方約1cmは、大腿神経が通る部位です。
外側大腿皮神経はより外側の上前腸骨棘付近を通ります。
【ポイント】
鼠径部では内側から大腿静脈・大腿動脈・大腿神経が並び、さらに外側の上前腸骨棘付近を外側大腿皮神経が通ります。
神経への刺鍼は、絞扼が起こる部位を狙うのが基本です。