正答3
解説
正解は3です。
この問題は起こらないものを選ぶので、○ が答え(透熱灸では起こらない機序)です。
透熱灸は皮膚に強い熱を加える侵害刺激で、主に細い神経線維(Aδ線維・C線維)を興奮させます。
侵害刺激で働く鎮痛機序と、太い線維の入力で働く機序を区別します。
【選択肢別解説】
1:× 下行性痛覚抑制系は、侵害刺激が中脳中心灰白質や延髄の大縫線核を賦活し、脊髄後角で痛みの伝達を抑える仕組みです。
透熱灸の侵害刺激で起こるので、答えではありません。
2:× 広汎性侵害抑制調節は、ある部位への侵害刺激が、離れた部位の痛みに反応する脊髄の神経活動を抑える仕組みです。
透熱灸の侵害刺激で起こるので、答えではありません。
3:○ ゲートコントロール説に基づく鎮痛は、触圧覚を伝える太い有髄線維(Aβ線維)の入力が、脊髄後角で痛みの伝達を抑える仕組みです。
透熱灸は太い線維ではなく細い線維を興奮させるため、この機序では鎮痛は起こりません。
4:× 施灸部では軸索反射などで血管が拡張し、血流が増えて発痛物質が洗い流されます。
透熱灸でも起こる鎮痛機序なので、答えではありません。
【ポイント】
ゲートコントロール説は「さする・押す」などの触圧刺激による鎮痛の説明に用います。
下行性痛覚抑制系や広汎性侵害抑制調節は、透熱灸のような侵害刺激で働く鎮痛系です。