正答4
解説
正解は4です。
下行性痛覚抑制系は、中脳中心灰白質から延髄や橋を経て脊髄後角へ下行し、痛覚の伝達を抑える神経路です。
脊髄後角では、青斑核から来るノルアドレナリン系と、大縫線核から来るセロトニン系の線維が痛覚を遮断します。
【選択肢別解説】
1:× ドパミンは、黒質から線条体への運動の調節や、脳内の報酬系にかかわる伝達物質です。
下行性痛覚抑制系で脊髄後角の痛覚を遮断する主な物質ではありません。
2:× グルタミン酸は、一次求心性線維が脊髄後角で痛覚を伝える興奮性の伝達物質です。
痛覚を遮断するのではなく、伝える側に働きます。
3:× ロイコトリエンは、アラキドン酸からリポキシゲナーゼの働きでつくられる炎症のメディエーターです。
気管支収縮や血管透過性の亢進にかかわり、痛覚を遮断する物質ではありません。
4:○ ノルアドレナリンは、青斑核から下行する線維の終末から脊髄後角に放出されます。
α2受容体を介して痛覚の伝達を抑えるため、最も適切です。
【ポイント】
下行性痛覚抑制系は、ノルアドレナリン系(青斑核)とセロトニン系(大縫線核)の2系統で覚えます。
鍼鎮痛の機序の一つとして、この抑制系の賦活が重視されています。