正答2
解説
正解は2です。
症例は、倦怠感、寒がり、動作緩慢、食欲低下、便秘、月経過多、徐脈を示しています。
これらは代謝が低下した状態であり、甲状腺ホルモンの不足による甲状腺機能低下症(代表は橋本病)が考えられます。
【選択肢別解説】
1:× 体重減少は、代謝が亢進する甲状腺機能亢進症(バセドウ病)でみられる所見です。
甲状腺機能低下症では、食欲が低下しても代謝の低下と粘液水腫のため体重はむしろ増加します。
2:○ 橋本病では、慢性の炎症により甲状腺がびまん性に腫大し、頸部の腫脹として触れます。
甲状腺機能低下症で最もみられる身体所見です。
3:× 甲状腺機能低下症の浮腫は、皮下にムコ多糖類が沈着した粘液水腫で、指で押しても圧痕が残りません。
圧痕が残る浮腫は、心不全やネフローゼ症候群などでみられます。
4:× 深部反射の亢進は、甲状腺機能亢進症でみられる所見です。
甲状腺機能低下症では、アキレス腱反射の弛緩相が遅れるのが特徴です。
【ポイント】
甲状腺機能低下症は「寒がり、徐脈、便秘、体重増加、粘液水腫(圧痕を残さない浮腫)、反射の弛緩相遅延」です。
機能亢進症の「暑がり、頻脈、下痢、体重減少、反射亢進」と対にして覚えます。