「17歳の男子。バイク走行中に転倒し救急搬送。ヘルメットの右外側に傷があり、右肩に外傷がある。右上肢は自動運動不能で知覚異常を認めた。意識は清明、独歩可能、脳神経に異常はない。」
診断に有用性が最も低いのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
この問題は有用性が最も低いものを選ぶので、○ が答えです。
症例は、バイクで転倒して右肩を強く打ち、右上肢が動かず感覚もおかしい17歳の男子です。
「ヘルメットの右外側に傷」「右肩に外傷」から、右側を下にして頭と右肩を強く打ったことがわかります。
このような受傷では頭と右肩の間が強く引き離され、右の腕神経叢が引き伸ばされたり引き抜かれたりします。
「意識は清明」「脳神経に異常はない」ことから、頭部の損傷ではなく腕神経叢損傷が疑われます。
【選択肢別解説】
1:× CT検査は有用です。
脊髄腔に造影剤を入れるCTミエログラフィーで、神経根の引き抜き損傷を確認できます。
2:× MRI検査は有用です。
神経根の引き抜き損傷や、腕神経叢そのものの損傷の範囲を評価できます。
3:× 筋電図検査は有用です。
どの筋が神経の支配を失っているかを調べ、損傷の部位や程度を判断できます。
4:○ 超音波検査は、4つの中で最も有用性が低い検査です。
腕神経叢の損傷で最も重要な神経根の引き抜きは脊柱管の中で起こり、超音波では評価できないためです。
【ポイント】
バイク事故で肩を強く打った後の上肢の麻痺は、腕神経叢損傷を考えます。
神経根の引き抜き損傷の診断には、CTミエログラフィーとMRIが重要です。