「66歳の男性。右前頭葉に脳出血を発症し保存治療中。身体麻痺は認められず排泄動作は自立しているが、トイレに行くこと自体を忘れて失禁することがある。」
家族が患者に行う対応として最も適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
前問のとおり、本例の高次脳機能障害は遂行機能障害です。
症例文の「トイレに行くこと自体を忘れて失禁する」に対し、家族がどう支えるかが問われています。
遂行機能障害では、外から手がかりを与えて行動を組み立てやすくすることが有効です。
【選択肢別解説】
1:× 本人の自主性を尊重して見守るだけでは、本人が自分で行動を始められないため、失禁は改善しません。
2:× 口頭の指示を繰り返しても、聞いた内容をもとに自分で行動を計画することが難しいため、効果は乏しくなります。
叱責につながりやすい点でも適切ではありません。
3:○ 時間割表や手順書など、見える形で手順を示し、一緒に確認することが有効です。
外からの手がかりによって行動を始めやすくなります。
4:× 毎日予定を変えると、かえって混乱が強まります。
遂行機能障害では、日課を一定にして習慣化することが大切です。
【ポイント】
遂行機能障害への対応の基本は、手順の視覚化・チェックリスト・決まった日課(ルーチン化)です。
「時間を決めてトイレに誘う」なども具体的な支援方法です。