正答3
解説
正解は3です。
出題当時の民法(改正前)による債権譲渡の問題で、譲渡禁止特約・対抗要件・将来債権・相殺がテーマです。
【選択肢別解説】
1:× 譲渡禁止特約は、善意の第三者に対抗できません(改正前民法466条2項ただし書)。
判例は、重大な過失がある場合は悪意と同じに扱うとしています(最判昭48.7.19)。
転得者Dが善意で重大な過失がなければ、前者Cが悪意でも、BはDに特約を対抗できません。
2:× 債務者に対する対抗要件は、譲渡人の通知または債務者の承諾です(民法467条1項)。
通知が届いていなくても、Bが承諾すれば債務者に対する対抗要件を満たします。
さらに異議をとどめない承諾をすると、Aに対抗できた事由をCに対抗できなくなります(改正前民法468条1項)。
したがって、Bは弁済を拒否できません。
3:○ 将来発生する債権も、種類・金額・期間などで特定されていれば譲渡できます(最判平11.1.29)。
債権が発生する可能性の高低は、特段の事情がない限り契約の効力を左右しません。
したがって、AからCへの債権譲渡は有効です。
4:× 債務者は、通知を受けるまでに譲渡人に対して生じた事由を譲受人に対抗できます(改正前民法468条2項)。
通知を受ける前に反対債権を取得していれば、相殺をもって譲受人に対抗できます(最判昭50.12.8)。
Bは通知前に弁済期の来た貸金債権を持っていたので、Cに相殺を対抗できます。
【ポイント】
現行法では、譲渡制限特約があっても譲渡自体は有効で、債務者は悪意・重過失の譲受人に履行を拒めます(466条2項・3項)。
異議をとどめない承諾による抗弁の切断の制度は、現行法では廃止されました。