1億2,000万円の財産を有するAが死亡した。
Aには、配偶者はなく、子B、C、Dがおり、Bには子Eが、Cには子Fがいる。
Bは相続を放棄した。
また、Cは生前のAを強迫して遺言作成を妨害したため、相続人となることができない。
この場合における法定相続分に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
相続放棄と相続欠格とで、代襲相続が生じるかどうかが異なる点を問う問題です。
相続を放棄したBは初めから相続人でなかったものとみなされます(民法939条)。
放棄は代襲原因ではないため、Bの子Eは代襲相続しません。
一方、相続欠格(民法891条)は代襲原因となるため、Cの子FがCに代わって相続します(民法887条2項)。
【計算】
相続人はDと代襲相続人Fの2名で、子の相続分は均等です。
D:1億2,000万円×1/2=6,000万円
F:1億2,000万円×1/2=6,000万円
【選択肢別解説】
1:× 放棄したBの子Eは代襲相続しません。
Eを含めた3人で分けるとする点が誤りで、正しくはDとFが各6,000万円です。
2:× 欠格者Cの子Fは代襲相続人となります。
Dが単独で全額を相続するわけではありません。
3:○ DとFがそれぞれ2分の1ずつ、6,000万円を相続します。
4:× Eは代襲相続人になりません。
代襲相続するのはCの子Fです。
【ポイント】
代襲原因は「相続開始以前の死亡・相続欠格・廃除」の3つで、相続放棄は含まれません。
「放棄は代襲なし、欠格と廃除は代襲あり」と覚えましょう。