正答2
解説
正解は2です。
保証債務の範囲・付従性・求償に関する問題です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
【選択肢別解説】
1:× 記述は正しいので、答えにはなりません。
判例は、特定物売買の売主の保証人は、反対の意思表示がない限り原状回復義務も保証するとしています。
既払代金の返還義務についても責任を負います(最大判昭和40年6月30日)。
2:○ 主たる債務の目的が保証契約締結後に加重されても、保証人の負担は加重されません(民法448条2項)。
また、主たる債務者が時効の利益を放棄しても、その効力は保証人に及びません。
時効利益の放棄は相対的な効力しかなく、保証人は独自に時効を援用できます。
3:× 記述は正しいので、答えにはなりません。
委託を受けた保証人が弁済期前に弁済した場合、求償は弁済当時に主たる債務者が利益を受けた限度に限られます。
主たる債務者が弁済日以前の相殺原因を主張したときは、保証人は債権者に相殺で消滅すべきだった債務の履行を請求できます。
これは民法459条の2第1項の規定です。
4:× 記述は正しいので、答えにはなりません。
委託を受けた保証人は、履行の請求の有無を問わず、債務消滅行為の前に主たる債務者に通知する必要があります。
通知を怠ると、主たる債務者は債権者に対抗できた事由を保証人に対抗でき、求償が制限されます(民法463条1項)。
【ポイント】
保証債務は主たる債務より重くならないのが原則です(付従性)。
主たる債務者の時効利益の放棄や、契約後の債務の加重は保証人に影響しません。