宅地建物取引業者A及び宅地建物取引業者B(ともに消費税課税事業者)が受領する報酬に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
なお、借賃には消費税等相当額を含まないものとする。
正答4
解説
正解は4です。
宅建業者が受け取ることができる報酬の上限額を問う問題です。
課税事業者の報酬額には、消費税10%を上乗せします。
【選択肢別解説】
1:× 代理と媒介が関与する1つの取引で受け取れる報酬の合計は、代理の上限額以内です。
【計算】
媒介の基本額は、5,000万円×3%+6万円=156万円です。
消費税を加えると、156万円×1.1=171万6,000円です。
代理の上限は、その2倍の343万2,000円です。
A・Bの報酬の合計514万8,000円は、343万2,000円を超えるので受け取れません。
2:× 承諾を得る時期が誤りです。
居住用建物の貸借の媒介では、依頼者の一方から受けられる報酬は借賃の0.55か月分以内が原則です。
これを超えるには、媒介の依頼を受けるに当たって依頼者の承諾を得ておく必要があります。
報酬請求時までの承諾では足りません。
3:× 30万8,000円は双方から受ける報酬の合計額で、一方から受けられる上限ではありません。
居住用建物以外の貸借で権利金の授受があるときは、権利金を売買代金とみなして計算できます。
【計算】
権利金330万円から消費税分を除くと、330万円÷1.1=300万円です。
一方からの基本額は、300万円×4%+2万円=14万円です。
消費税を加えると、14万円×1.1=15万4,000円です。
双方の合計では、15万4,000円×2=30万8,000円となります。
借賃を基準にした場合の上限は、双方合わせて25万円×1.1=27万5,000円です。
どちらの方法でも、依頼者の一方から30万8,000円を受け取ることはできません。
4:○ 居住用建物以外の貸借の媒介では、報酬の合計が借賃の1.1か月分以内であれば、双方からの割合は自由です。
依頼者の一方のみから全額を受けることもできます。
【ポイント】
0.55か月分の制限があるのは居住用建物の貸借だけです。
権利金方式は居住用建物以外の貸借でのみ使えます。