債務者A、B、Cの3名が、令和3年7月1日に、内部的な負担部分の割合は等しいものとして合意した上で、債権者Dに対して300万円の連帯債務を負った場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
2020年4月施行の改正民法による連帯債務の問題です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
改正後は、請求・免除・時効完成は相対効、弁済・更改・相殺・混同は絶対効と整理されます。
【選択肢別解説】
1:× 記述は正しいので答えになりません。
連帯債務者の1人に対する裁判上の請求は、他の連帯債務者に効力を生じません(民法441条)。
したがってB・Cの債務の時効の完成猶予や更新は生じません。
2:○ 記述は誤りです。
反対債権を持つBが相殺を援用しない間、他の債務者Cは、Bの負担部分の限度で履行を拒めるにとどまります(民法439条2項)。
CがBの債権で相殺の意思表示をすることはできません。
本問ではBの負担部分100万円の限度で支払を拒めます。
3:× 記述は正しいので答えになりません。
免除は相対効なので、Cへの免除はA・Bの債務に影響しません(民法441条)。
DはA・Bそれぞれに300万円全額を請求できます。
4:× 記述は正しいので答えになりません。
連帯債務者の1人と債権者との間で更改があれば、債権は全ての連帯債務者の利益のために消滅します(民法438条)。
【ポイント】
改正前は請求・免除・時効も絶対効でしたが、改正後は相対効になりました。
他人の反対債権による相殺は「履行拒絶」にとどまる点が頻出です。