正答2
解説
正解は2です。
債務者がいつから履行遅滞の責任を負うかを、債務の種類ごとに問う問題です。
期限の定めのない債務は、履行の請求を受けた時から遅滞になるのが原則です(民法412条3項)。
【選択肢別解説】
1:× 不法行為に基づく損害賠償債務は、損害の発生と同時に、請求を待たずに遅滞に陥ります(判例)。
「履行の請求を受けた時から」とする点が誤りです。
2:○ 不当利得返還債務は、期限の定めのない債務です。
そのため、善意の受益者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負います(民法412条3項、判例)。
3:× 判例は、注文者が相殺の意思表示をした日の翌日から、相殺後の報酬残債務について遅滞の責任を負うとしています(最判平9.7.15)。
「履行の請求を受けた時から」とする点が誤りです。
4:× 不確定期限のある債務は、期限到来後に履行の請求を受けた時か、期限の到来を知った時のいずれか早い時から遅滞になります(民法412条2項)。
「知った後に履行の請求を受けた時から」とする点が誤りです。
【ポイント】
確定期限は期限到来時、不確定期限は「請求を受けた時」と「知った時」の早い方、期限の定めなしは請求時が原則です。
不法行為の損害賠償は不法行為の時から遅滞になるという例外を押さえておきましょう。