正答4
解説
正解は4です。
賃貸借契約がいつ、どのような要件で成立するのかを問う問題です。
賃貸借は、当事者の合意だけで成立する諾成契約です(民法601条)。
【選択肢別解説】
1:× 誤りです。
賃貸借は諾成契約であり、物件の引渡しは成立要件ではありません。
引渡しは、成立した契約に基づく貸主の義務の履行です。
2:× 誤りです。
普通の建物賃貸借は口頭の合意でも成立し、契約書の作成や署名押印は成立要件ではありません。
なお、定期建物賃貸借など一部の契約には書面が必要です。
3:× 誤りです。
交渉が進んで相手方に強い信頼が生じても、それだけで賃貸借契約が成立するわけではありません。
正当な理由なく交渉を破棄した場合は、契約締結上の過失として損害賠償責任を負うことがあります。
4:○ 正しい記述です。
宅建業者が貸借を媒介して契約が成立したときは、各当事者に契約内容を記載した書面(37条書面)を交付しなければなりません(宅地建物取引業法37条2項)。
【ポイント】
「契約の成立」と「信頼の保護」は別の問題です。
信頼が生じた段階での交渉破棄は、契約成立ではなく損害賠償の問題として処理されます。
なお、2022年5月からは、相手方の承諾があれば37条書面を電磁的方法で提供することもできます。