正答4
解説
正解は4です。
管理受託契約(準委任)の終了事由や、当事者の地位の承継を問う問題です。
委任は、委任者・受任者の死亡や破産手続開始の決定、受任者の後見開始の審判によって終了します(民法653条)。
【選択肢別解説】
1:× 管理業者が法人の場合、受任者は法人そのものです。
代表取締役が死亡しても法人は存続するので、管理受託契約は終了しません。
2:× 吸収合併では、消滅会社の権利義務は存続会社に包括的に承継されます(会社法750条1項)。
委託者の承諾がなくても、B社は管理受託契約上の地位を承継します。
3:× 管理受託契約は、建物所有者と管理業者との間の契約であり、建物の所有権に当然に付随するものではありません。
所有権が譲渡されても、委託者の地位は当然には譲受人に移転しません。
4:○ 受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって事務を処理する義務を負います(民法644条)。
この善管注意義務は有償か無償かを問わないため、無償の管理受託契約でも管理業者は善管注意義務を負います。
【ポイント】
無償の寄託では受寄者の注意義務が軽減されますが、受任者は無償でも善管注意義務を負う点が対比で問われます。
貸主の地位は建物の譲渡に伴って移転しますが、管理受託契約の委託者の地位は当然には移転しない点も区別しましょう。