正答4
解説
正解は4です。
敷金契約の性質と、敷金返還請求権の発生時期・充当を問う問題です。
判例は、敷金返還請求権は建物の明渡し時に、それまでに生じた債務を控除した残額について発生するとしています(最判昭和48年2月2日)。
【選択肢別解説】
1:× 敷金契約は賃貸借契約に付随する契約ですが、賃貸借とは別個の契約です。
当事者が合意すれば、敷金契約だけを解除することもできます。
2:× 敷金を預け入れる時期に制限はありません。
賃貸借契約の締結後に敷金を預け入れる合意をすることもできます。
3:× 明渡し前であっても、貸主は自らの判断で未払賃料に敷金を充当できます。
一方、借主の側から、未払賃料を敷金で充当するよう求めることはできません。
4:○ 敷金返還請求権は、明渡し時に未払賃料などを控除した残額について発生します。
そのため、契約継続中に差押えがあっても、貸主は明渡し時の未払賃料を控除した残額を差押債権者に支払えば足ります。
【ポイント】
2020年4月施行の改正民法で、敷金の定義や返還時期、充当のルールが明文化されました(民法622条の2)。
敷金の返還は明渡しの後で、明渡しと敷金返還は同時履行の関係に立たない点も頻出です。