正答1
解説
正解は1です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
賃貸建物が一部滅失・全部滅失したときの、修繕義務・賃料・契約の存続が問われています。
出題当時(2018年)の民法で判断します。
【選択肢別解説】
1:○ 誤った記述です。
貸主は、使用収益に必要な修繕をする義務を負います(民法606条1項)。
地震のような不可抗力による一部滅失でも、修繕が物理的・経済的に可能であれば、貸主は修繕義務を負います。
2:× 正しい記述です。
建物が全部滅失すると、修繕することがそもそも不可能になります。
そのため、借主の帰責事由の有無にかかわらず、貸主は修繕義務を負いません。
3:× 正しい記述です。
借主の過失によらずに建物が一部滅失した場合、借主は滅失した部分の割合に応じて賃料の減額を請求できます(2018年当時の民法611条1項)。
4:× 正しい記述です。
建物が全部滅失すると、賃貸借の目的が達成できなくなり、契約は当然に終了します。
借主に帰責事由がある場合でも契約は終了し、借主は別途、損害賠償責任を負います。
【ポイント】
一部滅失なら修繕義務あり、全部滅失なら契約終了と区別して押さえましょう。
なお、2020年4月施行の改正民法では、一部滅失の賃料は請求を待たずに当然に減額され(民法611条1項)、全部滅失による終了も明文化されました(民法616条の2)。