正答3
解説
正解は3です。
転貸借がある場合に、原賃貸借の終了を転借人Cに対抗できるかが問われています。
【選択肢別解説】
1:× 転貸人の地位を承継する特約がある場合、Aは転貸人としての権利義務をそのまま引き継ぎます。
敷金返還義務も転貸借契約に伴う義務なので、AがBから承継します。
「敷金返還義務は承継しない」とする点が誤りです。
2:× 賃料不払いによる債務不履行解除の場合、判例は、転借人に催告して支払の機会を与える必要はないとしています。
原賃貸借が解除されると、転貸借は賃貸人が転借人に返還を請求した時に終了します(最判平成9年2月25日)。
したがってAはCに明渡しを請求できます。
3:○ 原賃貸借が期間満了や解約申入れで終了する場合、Aは転借人Cにその旨を通知しなければ終了を対抗できません(借地借家法34条1項)。
通知をした日から6か月を経過すると、転貸借は終了します(同条2項)。
この規定は定期建物賃貸借にも適用されるので、記述は正しいです。
4:× 合意解除は原則として転借人に対抗できませんが、例外があります。
合意解除の当時、貸主が債務不履行による解除権を持っていたときは、転借人に対抗できます(民法613条3項)。
したがってAはCに明渡しを請求できます。
【ポイント】
転借人への対抗は、債務不履行解除なら対抗できる、合意解除なら原則対抗できない、期間満了なら通知後6か月で対抗できる、の3つで整理しましょう。
民法613条3項は、2020年4月施行の改正民法で判例を明文化したものです。