賃貸住宅管理業者であるAが、賃貸人であるBとの管理受託契約に基づき、管理業務として建物の全体に及ぶ大規模な修繕をしたときに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
管理業者が修繕工事を行う場合、その部分は請負の性質を持ちます。
改正民法(2020年4月施行)では、売買の契約不適合責任の規定が請負に準用されます(民法559条)。
【選択肢別解説】
1:○ 誤った記述です。
注文者は、報酬の減額を請求した場合でも、損害賠償を請求することができます。
民法564条は、減額請求が損害賠償請求や解除を妨げないと定めています。
2:× 正しい記述です。
不適合を知った時から1年以内に通知しないと、担保責任を追及できません(民法637条1項)。
なお、請負人が引渡し時に不適合を知り、又は重大な過失で知らなかったときは、この制限はありません。
3:× 正しい記述です。
契約不適合があれば、注文者は修補などの履行の追完を請求できます(民法562条の準用)。
4:× 正しい記述です。
引渡しを要する請負では、報酬は引渡しと同時に支払うのが原則です(民法633条)。
そのため、報酬の支払と建物の引渡しは同時履行の関係に立ちます。
【ポイント】
契約不適合の救済手段は、追完請求・減額請求・損害賠償・解除の4つです。
期間制限は「知った時から1年以内の通知」で、1年以内に訴えを起こす必要まではありません。