正解を2つ選んでください。
正答2・4
解説
正解は2と4です。
唇顎口蓋裂では、口唇と口蓋が正中で癒合しないため、そこを横切る筋の走行が途切れて異常な付着をします。
裂の部位に含まれる筋を選ぶ問題です。
【選択肢別解説】
1:× 顎二腹筋は下顎骨と舌骨・側頭骨を結ぶ舌骨上筋で、裂の影響を受けません。
2:○ 口輪筋は上唇を輪状に走る筋で、唇裂では裂の部分で断たれます。
筋線維は裂縁に沿って鼻翼基部へ向かう異常な走行をします。
3:× 内側翼突筋は下顎を挙上する咀嚼筋で、裂の影響を受けません。
4:○ 口蓋帆挙筋は本来左右が正中で連続して挙筋帆をつくります。
口蓋裂では正中で連続せず、硬口蓋後縁に前後方向に付着するため鼻咽腔閉鎖機能が損なわれます。
5:× 口角下制筋は下唇周囲の表情筋で、上唇・口蓋の裂の影響を受けません。
【ポイント】
口唇形成術では口輪筋の連続性を、口蓋形成術では口蓋帆挙筋を正しい位置で再建することが重要です。
【用語】
口輪筋:口の周囲を輪状に取り巻く表情筋で、唇を閉じたりすぼめたりする働きをもつ。
口蓋帆挙筋:軟口蓋を後ろ上方に持ち上げて、鼻腔と咽頭の間を閉じる働きをもつ筋である。
鼻咽腔閉鎖機能:発話や嚥下の際に軟口蓋と咽頭壁が接して、鼻腔と口腔を遮断する働きである。
内側翼突筋:下顎角の内面に付着し、下顎を引き上げて噛む動作に働く咀嚼筋である。
顎二腹筋:下顎骨と舌骨を結ぶ舌骨上筋のひとつで、口を開けるときや舌骨の挙上に働く。