正答3
解説
正解は3です。
新生児聴覚スクリーニングに合格した後に難聴が見つかる場合は、生後に発症したり進行したりする難聴を考えます。
【選択肢別解説】
1:× 耳硬化症は、アブミ骨が固着して起こる伝音難聴で、主に思春期以降から成人に発症します。
4歳児の難聴としては考えにくいです。
2:× GJB2遺伝子の変異による難聴は、多くが先天性の難聴です。
そのため、新生児聴覚スクリーニングで発見されることが多いです。
3:○ 前庭水管拡大症は、出生時には聴力が保たれていても、頭部打撲などをきっかけに難聴が出現・進行することがあります。
スクリーニングをパスした後の難聴として考えられます。
4:× トリーチャー・コリンズ症候群は、出生時から顔面や外耳の形態異常と伝音難聴を伴います。
生まれたときから明らかです。
5:× 先天性風疹症候群は、妊娠中の風疹感染による先天性の感音難聴が主体です。
多くは出生時から難聴があります。
【ポイント】
前庭水管拡大症はSLC26A4遺伝子の変異と関係し、変動しながら進行する難聴が特徴です。
新生児聴覚スクリーニングをパスしても、その後の聞こえの経過観察が大切です。
【用語】
新生児聴覚スクリーニング:生後まもない赤ちゃんの聞こえを調べて、難聴を早期に見つけるための検査である。
前庭水管拡大症:内耳の前庭水管が生まれつき広がっていて、頭部への衝撃で難聴が進行しやすい病気である。
GJB2変異:遺伝性難聴の原因となる遺伝子変異で、先天性難聴で最も多い原因の一つである。
耳硬化症:アブミ骨が固着して音がうまく伝わらなくなり、伝音難聴を生じる病気である。
先天性風疹症候群:妊娠中の母親の風疹感染により、赤ちゃんに難聴や白内障、心疾患などが起こる病気である。