正答5
解説
正解は5です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
ソシュールらが示した、言語記号の基本的な性質を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 言語が認知・記憶などの機能と密接に関連するという記述は正しいです。
ことばは概念の形成や記憶の手がかり、思考の道具として働きます。
2:× 二重分節の説明は正しいです。
発話は意味をもつ最小単位(形態素)に分かれ、形態素はさらに意味をもたない音素に分かれるという、2段階の分節をいいます。
3:× 恣意性の説明は正しいです。
たとえば「いぬ」という音と犬という概念の結びつきに必然性はなく、言語によってdogやchienのように異なります。
4:× 線条性の説明は正しいです。
話しことばの音素や語は同時に発することができず、時間の流れに沿って一列に並びます。
5:○ 有契性・有縁性を、具象名詞にあって抽象名詞にはない性質とするのは誤りです。
有契性(有縁性)は、語の形と意味の結びつきに何らかの理由がある性質です。
「ワンワン」のような擬音語や、「本棚」のように成り立ちから意味がわかる複合語にみられ、具象名詞か抽象名詞かとは関係ありません。
【ポイント】
言語記号の性質として、恣意性・線条性・二重分節の3つが頻出です。
有契性は恣意性と対になる概念として、オノマトペや複合語とセットで覚えましょう。
【用語】
二重分節:言語が、意味をもつ最小単位の形態素と、意味をもたない音素の二つの層で成り立つ性質である。
形態素:意味をもつ最小の言語単位で、語や語の一部にあたる。
恣意性:言語の音の形と意味の結びつきに、必然的な理由がないという性質である。
線条性:音素や語が時間の流れに沿って一列に並べられるという言語の性質である。
有契性:言語の形と意味の結びつきに、何らかの理由があるという性質である。