正答4
解説
正解は4です。
一側の病巣で、その反対側の視野だけに症状が出るかどうかを問う問題です。
視覚情報は左右の視野ごとに反対側の大脳半球で処理されるため、初期段階の視覚機能の障害は半側の視野に現れることがあります。
【選択肢別解説】
1:× 視覚性失認は、典型的には両側の後頭葉・後頭側頭葉の損傷で生じます。
視野全体で物体の認知が障害されます。
2:× 相貌失認は、右側または両側の紡錘状回の損傷で生じます。
顔の認知そのものの障害であり、反対側の視野だけに生じるものではありません。
3:× 街並失認は、主に右側の海馬傍回などの損傷で生じます。
よく知っている建物や風景がわからなくなる障害で、視野の半側に限られるものではありません。
4:○ 大脳性色覚障害は、一側の病巣で反対側の視野だけに生じえます。
色覚に関わる舌状回・紡錘状回の一側の損傷では、反対側の半側視野だけ色がわからなくなります。
両側の損傷では、全視野の色覚障害になります。
5:× 視覚性失語は、左後頭葉と脳梁膨大部の損傷などで生じ、見た物の呼称が障害されます。
視野の半側に限られる症状ではありません。
【ポイント】
大脳性色覚障害は「一側性なら反対側の半側視野、両側性なら全視野」と覚えましょう。
【用語】
視覚性失認:視力は保たれているのに、見ただけでは物が何かわからなくなる状態である。
街並失認:見慣れた建物や風景を見ても、それがどこかわからなくなる状態である。
大脳性色覚障害:脳の損傷により、眼には異常がないのに色の識別ができなくなる状態である。
視覚性失語:見た物が何かはわかっているのに呼称できず、触るなど他の感覚を通せば名前を言える状態である。
相貌失認:見慣れた人の顔を見ても、誰の顔かわからなくなる状態である。