正答2
解説
正解は2です。
この問題は適切でないものを選ぶので、○ が答えです。
脳性麻痺の子どもは、筋緊張の異常や不随意運動のために、発声発語器官を思いどおりに動かすことが難しい特徴があります。
ことばが出始めた5歳の段階では、正確な構音よりも、伝える意欲と伝わる経験を大切にします。
【選択肢別解説】
1:× やりとりを通して言語発達を促進するのは適切です。
楽しいやりとりの中で、理解語彙や表出を増やしていきます。
2:○ 舌先を使ってラ行音を練習するのは適切ではありません。
ラ行音は舌先を素早く弾く操作が必要で、定型発達でも習得が遅い難しい音です。
運動のコントロールが難しい脳性麻痺児で、ことばが出始めた段階に取り組む課題ではありません。
3:× 発音・発語しやすい姿勢を工夫するのは適切です。
姿勢を安定させると筋緊張が整い、呼吸や発声、構音の運動が行いやすくなります。
4:× 写真やシンボルでコミュニケーションを促すのは適切です。
発話が不明瞭でも、AACを併用すれば意思が伝わり、伝える意欲が育ちます。
5:× 遊びを通してコミュニケーション意欲を高めるのは適切です。
幼児期の言語発達は、楽しい対人関係の中での意欲に支えられています。
【ポイント】
脳性麻痺児の言語指導では、姿勢の調整・AACの併用・コミュニケーション意欲の育成が柱になります。
構音の練習は、運動として易しく、視覚的に確認しやすい音から始めます。
【用語】
脳性麻痺:胎児期から新生児期の脳の損傷により、運動や姿勢の障害が生じる状態である。
ラ行音:舌先を上の歯茎に軽く当てて出す弾き音で、構音の発達では比較的遅く獲得される音である。
シンボル:意味を絵や図で表した記号で、コミュニケーションの手段として使われる。
AAC:話し言葉を補ったり代わりになったりする、拡大・代替コミュニケーションの略称である。