正答3
解説
正解は3です。
この問題は評価できないものを選ぶので、○ が答え(嚥下内視鏡検査で評価できない項目)です。
嚥下内視鏡検査(VE)は、鼻から入れた内視鏡で咽頭と喉頭を上から直接観察する検査です。
【選択肢別解説】
1:× 喉頭の知覚は評価できます。
内視鏡の先端で喉頭蓋などに触れ、反射や反応が起こるかを確かめます。
2:× 声帯の運動は評価できます。
発声や呼吸に伴う声帯の開閉を直接観察できます。
3:○ 喉頭挙上の距離は評価できません。
嚥下の瞬間は咽頭が収縮して視野が真っ白になり、喉頭の上がり方を測れないためです。
喉頭挙上の距離は、嚥下造影検査(VF)で評価します。
4:× 嚥下反射の惹起性は評価できます。
食塊が咽頭のどこまで流れ込んだときに嚥下が起こるかを観察します。
5:× 梨状陥凹の唾液貯留は評価できます。
咽頭に残った唾液や食物の量と場所を、直接見て確認できます。
【ポイント】
VEは被曝がなくベッドサイドでも行えますが、嚥下の瞬間は見えません(ホワイトアウト)。
口腔期や食道期、喉頭挙上の評価はVFが優れています。
【用語】
嚥下内視鏡:鼻から細い内視鏡を入れて、飲み込む場面の咽頭や喉頭を直接観察する検査である。
喉頭挙上:嚥下の際に喉頭が前上方に引き上げられる運動である。
梨状陥凹:喉頭の両脇にある窪みで、嚥下後に食物や唾液が残りやすい場所である。
嚥下反射の惹起性:食塊が咽頭へ達した際に、嚥下反射がすみやかに起こる程度を指す。
嚥下造影検査:造影剤を含む食物を飲み込む様子をX線透視で観察し、口腔から食道までの動きを評価する検査である。
ホワイトアウト:嚥下の瞬間に咽頭が収縮して内視鏡の視野が白くなり、観察できなくなる現象である。