正答3
解説
正解は3です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
腹部外傷では、肝臓・脾臓などの実質臓器の損傷による出血と、腸管などの管腔臓器の損傷による腹膜炎とを区別して考えます。
【選択肢別解説】
1:× 鈍的外傷の多くは交通事故が原因であるという記述は正しいです。
わが国の腹部外傷の大部分は鈍的外傷で、交通事故によるものが最も多いです。
2:× 脾損傷の治療に血管塞栓術があるという記述は正しいです。
循環動態が安定していれば、カテーテルで出血している血管を詰める動脈塞栓術で止血できます。
3:○ 肝損傷で腹腔内フリーエアーがみられるという記述は誤りです。
肝損傷でみられるのはフリーエアーではなく、腹腔内の出血(血液の貯留)です。
フリーエアーは、胃や腸などの管腔臓器が破れて内部のガスが漏れたときにみられます。
4:× 腹部外傷では多発外傷のことが多いという記述は正しいです。
交通事故などの大きな外力では、頭部・胸部・骨盤などの損傷を同時に伴うことが多いためです。
【ポイント】
実質臓器の損傷は出血性ショック、管腔臓器の損傷は腹膜炎とフリーエアーと整理しましょう。
腹腔内出血の評価には、ベッドサイドで行える超音波検査(FAST)が用いられます。