正答3
解説
正解は3です。
ベネット骨折は、第1中手骨基部の掌尺側に小骨片を残す関節内骨折で、脱臼骨折の形をとります。
小骨片と大骨片がそれぞれどの組織に引かれるかが、転位を理解する鍵です。
【選択肢別解説】
1:× T字状やY字状に骨片が分かれる第1中手骨基部の粉砕的な関節内骨折は、ローランド(Rolando)骨折です。
ベネット骨折は掌尺側の小骨片1つを残す骨折です。
2:× 長母指外転筋の牽引で大骨片が常に近位へ引かれるため、整復位を保つのは困難です。
再転位しやすく、固定保持は容易ではありません。
3:○ 大骨片は長母指外転筋に引かれて近位・橈背側へ脱臼し、母指内転筋の作用で内転します。
その結果、母指は内転屈曲位をとります。
4:× 近位の小骨片は前斜靱帯によって大菱形骨につなぎとめられ、元の位置にとどまります。
長母指外転筋によって転位するのは、遠位の大骨片(中手骨骨幹部側)です。
【ポイント】
ベネット骨折の固定では、母指を外転・伸展させながら中手骨基部を圧迫して整復位を保ちます。
小骨片は靱帯でとどまり、大骨片は長母指外転筋で近位へ、と覚えましょう。