18歳の男子。
ハンドボールの試合中、大腿前面に激しい痛みを自覚した。
大腿前面に限局性の腫脹と圧痛、皮下出血がみられる。
歩行時に痛みを訴え、膝関節の自動屈曲が困難である。
損傷の可能性が高いのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
大腿前面の限局した腫脹・圧痛・皮下出血に加え、膝関節を曲げられないことから、大腿四頭筋の損傷を考えます。
大腿四頭筋のうち、股関節と膝関節の両方をまたぐ二関節筋は大腿直筋だけです。
【選択肢別解説】
1:○ 大腿直筋の損傷の可能性が高いです。
大腿直筋は二関節筋で、ダッシュやシュート、急な切り返しで強く伸張されながら収縮するため、肉離れが最も起こりやすい筋です。
膝を曲げると損傷した筋が伸張されて痛むため、膝関節の屈曲が困難になります。
2:× 中間広筋は可能性が低いです。
中間広筋は大腿直筋の深層にある単関節筋で、相手の膝が当たるなどの打撲で損傷されることが多い筋です。
3:× 外側広筋は可能性が低いです。
外側広筋は大腿の外側にある単関節筋で、損傷部位は大腿前面ではなく外側になります。
4:× 内側広筋は可能性が低いです。
内側広筋は大腿遠位内側にある単関節筋で、肉離れの頻度は低く、損傷部位も大腿前面中央ではありません。
【ポイント】
肉離れは二関節筋に好発し、大腿前面では大腿直筋、後面ではハムストリングス、下腿では腓腹筋が代表です。
大腿直筋損傷では、腹臥位で膝を曲げると殿部が持ち上がる尻上がり現象がみられます。