〔事例〕
Bさん(75歳、男性、要介護3)は、1年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し、右片麻痺がある。
自宅では、家具や手すりにつかまって、なんとか自力歩行し、外出時は車いすを使用していた。
うまく話すことができないこともあるが、他者の話を聞き取って理解することは、問題なくできていて、介護保険サービスを利用しながら、一人で暮らしていた。
数か月前から着替えや入浴に介助が必要になり、在宅生活が難しくなったため、1週間前にU介護老人福祉施設に入所した。
入所時の面談でBさんは、自分の力で歩きたいという意思を示した。
U介護老人福祉施設では、C介護福祉士をBさんの担当者に選定した。
C介護福祉士は、カンファレンス(conference)での意見に基づいて、Bさんが、四点杖を使用して、安全に施設内を歩行できることを短期目標とした介護計画を立案した。
入所から3か月後、C介護福祉士は、Bさんの四点杖歩行が安定してきたことを確認して介護計画を見直すことにした。
C介護福祉士がBさんに、今後の生活について確認したところ、居室から食堂まで、四点杖で一人で歩けるようになりたいと思っていることがわかった。
Bさんの現在の希望に沿って介護計画を見直すときに、最も優先すべきものを1つ選びなさい。
正答1
解説
正解は1です。
Bさんの四点杖歩行は安定してきており、Bさんは「居室から食堂まで、四点杖で一人で歩けるようになりたい」と考えています。
介護計画は、本人の現在の希望に沿って、具体的で生活に結びついた内容に見直します。
【選択肢別解説】
1:○ 居室から食堂への移動など、実際の生活場面で歩く機会を増やすことは、Bさんの希望の実現に直結します。
最も優先すべき見直しです。
2:× 介護計画には、目標が達成できたかを確かめるための評価日を設定します。
評価日を設定しないのは誤りです。
3:× 計画はBさん個人の希望に沿って立てます。
ほかの利用者と一緒に実施できるかどうかを優先するものではありません。
4:× Bさんの希望は、一人で食堂まで歩けるようになることです。
他者との交流は、今回の希望に沿った目標ではありません。
5:× 歩行練習の時間は、Bさんの生活のリズムや希望を踏まえて計画に定めます。
その日に出勤している職員が決めると、支援が一貫しません。
【ポイント】
介護計画は「本人の希望」「生活場面での具体的な行動」「評価日の設定」が大切です。
訓練の場面だけでなく、日常生活の中で行うことで、できることが生活に定着します。