〔事例〕
Eさん(34歳、女性、障害支援区分3)は、特別支援学校の高等部を卒業後、週2回、生活介護を利用しながら自宅で生活している。
Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺(cerebral palsy)で不随意運動があり、首を振る動作が見られる。
食事は首の動きに合わせて、自助具を使って食べている。
食事中は不随意運動が強く、食事が終わると、「首が痛い、しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。
また、お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。
日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて、お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。
Eさんは、生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。
以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。
そこでEさんは、「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。
介護福祉職は、Eさんが隣町の油絵教室に通うことができるようにサービスを提案したいと考えている。
次のうち、Eさんが利用するサービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答3
解説
正解は3です。
障害のある人が趣味の教室に通うための外出支援のサービスを問う事例問題です。
Eさんは「隣町の油絵教室に通い技術を高めたい」と話しており、自宅から教室に通うときの介助を求めています。
【選択肢別解説】
1:× 自立生活援助は、一人暮らしに移行した障害者の居宅を定期的に訪問し、生活の課題について助言するサービスです。
外出時の介助を行うものではありません。
2:× 療養介護は、医療と常時の介護が必要な人に、病院で機能訓練や療養上の管理、介護などを行うサービスです。
外出の介助には当たりません。
3:○ 移動支援は、屋外での移動が難しい障害者に、社会生活上必要な外出や余暇活動などの社会参加のための外出を支援する事業です。
市町村の地域生活支援事業として行われ、油絵教室への通いに利用できます。
4:× 自立訓練は、一定期間、身体機能や生活能力の向上のための訓練を行うサービスです。
外出時の介助を行うものではありません。
5:× 同行援護は、視覚障害により移動に著しい困難がある人を対象とするサービスです。
Eさんは視覚障害ではないため対象になりません。
【ポイント】
移動支援は、障害者の社会参加を支える市町村の地域生活支援事業です。
介護給付である同行援護や行動援護とは、対象者や位置づけが異なります。