Aさん(80歳、女性、要介護3)は、介護老人福祉施設で生活している。
食事は見守りのもとでほぼ自力で摂取しているが、嚥下機能は低下してきている。
医師からは、食事摂取に配慮するように指導されている。
ある日の昼食中、Aさんは食事を1/3ほど食べたところで箸を止め、表情がこわばり、呼吸もやや浅くなった。
次の記述のうち、介護福祉職が医療職に報告すると同時に、最初に行う対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
正答2
解説
正解は2です。
嚥下機能が低下した利用者が、食事中に異変を示したときの初期対応を問う問題です。
事例では、Aさんは「嚥下機能は低下してきている」うえ、食事中に「箸を止め、表情がこわばり、呼吸もやや浅くなった」と書かれています。
食べ物がのどに詰まりかけている可能性を、まず確認する必要があります。
【選択肢別解説】
1:× 血圧の測定は、窒息や誤嚥の有無を確かめる対応ではありません。
緊急性の高い原因を確認する前に行うことではありません。
2:○ 口の中に食べ物が残っていないか、詰まっていないかを観察することが最初の対応です。
食べ物が見えれば取り除くことができ、窒息への対応を早く始められます。
3:× 口すぼめ呼吸は、慢性閉塞性肺疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)の人の呼吸を楽にする方法です。
食べ物がのどに詰まっている可能性がある場面の対応ではありません。
4:× その場で仰臥位にすると、口の中の食べ物がのどの奥へ落ち込み、誤嚥や窒息を悪化させます。
座位または前かがみの姿勢を保ちます。
5:× 何の薬を飲ませるのかの判断は、介護福祉職にはできません。
飲み込みに問題がある状態で薬を口に入れると、さらに誤嚥する危険があります。
【ポイント】
食事中の急な変化では、まず窒息や誤嚥を疑い、口の中を確認します。
窒息が疑われる場合は、医療職に報告するとともに、背部叩打法などで異物の除去を試みます。