正答2
解説
正解は2。
管理費滞納に対する法的手段として、少額訴訟の上限額、催告による時効中断、賃借人への請求可否、訴えの取下げ後の再訴を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 少額訴訟を利用できるのは、訴訟の目的の価額が「60万円以下」の金銭支払請求に限られます(民事訴訟法368条1項)。
140万円は簡易裁判所の事物管轄の上限であり、少額訴訟の上限ではありません。
2:○ 催告は、普通郵便によるものでも相手方に到達すれば効力を持ち、その後6箇月以内に裁判上の請求等をすれば、催告が到達した時に時効が中断します(出題当時の民法153条)。
ただし普通郵便では到達の証明が難しいため、実務では配達証明付内容証明郵便が用いられます。
※現行法(2020年4月施行)では「中断」は「完成猶予・更新」に改められ、催告は6か月間の完成猶予事由となります。
3:× 管理費の支払義務を負うのは区分所有者(及びその特定承継人)であり、賃借人である占有者は管理組合に対して管理費の支払義務を負いません(区分所有法8条、19条参照)。
したがって規約の定めなく賃借人を被告として滞納管理費を請求することはできません。
4:× 訴えを取り下げた者が同一の訴えを提起できないのは「本案について終局判決があった後」に取り下げた場合です(民事訴訟法262条2項)。
終局判決前の取下げであれば、再び訴えを提起することができます。
【ポイント】
「少額訴訟60万円以下・同一簡裁で年10回まで」「簡易裁判所は140万円以下」の数字を区別しましょう。