21歳、男性、事務職。
入社時健診で血清総コレステロールの高値を指摘されて来院した。
父親が高 LDL コレステロール血症と狭心症で治療中であり、兄は心筋梗塞で突然死している。
身長 170 cm、体重 66 kg、ウエスト周囲長 82 cm、血圧 132/80 mmHg。
両側のアキレス腱の肥厚を認める。
空腹時の血液検査値は、総コレステロール 364 mg/dL、 HDL コレステロール 54 mg/dL、トリグリセリド 110 mg/dL、血糖 102 mg/dL、 HbA1c 5.5%。
肝、腎、および甲状腺機能は正常。
この症例の栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。
1つ選べ。
正答4
解説
正解は4です。
家族性高コレステロール血症の食事療法は、高LDLコレステロール血症の食事療法と同じ考え方で行います。
動脈硬化性疾患予防ガイドライン(2012年版)の基準に沿って判断します。
【選択肢別解説】
1:× たんぱく質を0.6 g/kg標準体重/日に制限する必要はありません。
腎機能は正常であり、0.6 g/kg程度の制限は腎不全などで行うものです。
2:× 脂肪の摂取エネルギー比率15%は低すぎます。
目安は20〜25%で、量を減らすより脂肪酸の質を改善することが重要です。
3:× 飽和脂肪酸の摂取エネルギー比率は、7%以上ではなく7%未満とします。
飽和脂肪酸は、血中のLDLコレステロールを上昇させるためです。
4:○ コレステロールの摂取量は、200 mg/日未満とします。
高LDLコレステロール血症では、食事からのコレステロールを制限することが勧められているためです。
5:× アルコールの摂取量40 g/日は多すぎます。
アルコールの過剰摂取を控え、エタノール換算で25 g/日以下とします。
【ポイント】
高LDLコレステロール血症の食事は「コレステロール200 mg/日未満」「飽和脂肪酸7%未満」「食物繊維と植物ステロールを多く」が基本です。
家族性高コレステロール血症では、食事療法だけでは目標値に届かないことが多く、薬物療法を併用します。