K クリニックの管理栄養士である。
患者は、38歳、男性。
事務職。
健康診断で肝機能異常を指摘され、受診した。
精査の結果、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と診断された。
身長 170 cm、体重 79 kg、BMI 27.3 kg/m2。
飲酒は、缶ビール 350 mL を週 3回程度。
喫煙習慣なし。
運動習慣なし。
朝は食欲がなく、ヨーグルト(脱脂加糖)を 1個食べて出勤する。
間食として毎日 3回程度、缶コーヒー(乳成分入り・加糖)を飲む。
この 1年間は仕事が忙しく、残業が増えて帰宅時間が遅くなり、夕食を遅く摂ることが多かった。
3か月後再診し、目標は達成されていた。
さらに 3か月後にフォローアップする予定であったが、以降来院しなくなった。
翌年の健康診断では、体重、腹囲はほぼ前年の状態にまでリバウンドしており、肝機能異常も再燃したため来院した。
再度、栄養食事指導を行う際、患者との信頼関係を構築するための声掛けである。
最も適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答2
解説
正解は2です。
患者は目標を達成したのにリバウンドし、来院を中断していた経緯があります。
再来院した患者との信頼関係を築くには、責めずに状況を受け止める声掛けが大切です。
【選択肢別解説】
1:× 「せっかく目標達成したのに」は、リバウンドを指摘して責める言い方です。
患者が気まずさを感じ、信頼関係の構築を妨げます。
2:○ 仕事が忙しくて来られなかった事情を受け止め、共感を示しています。
来院しなかったことを責めないので、信頼関係を築くための声掛けとして最も適切です。
3:× リバウンドの原因を本人に考えてもらう質問は、関係ができた後なら有効です。
しかし最初に問うと、責められていると感じさせるおそれがあります。
4:× 脂肪肝の怖さを理解しているかと問うのは、患者を試す言い方です。
不安や反発を招き、信頼関係の構築にはつながりません。
【ポイント】
カウンセリングでは、まず受容と共感で関係を築き、その後に原因の振り返りや目標設定を行います。
中断した患者が再来院したこと自体を前向きに受け止めます。