32歳、男性。
クローン病。
事務職。
身長 168 cm、体重 56 kg、BMI 19.8 kg/m 2、標準体重 62 kg。
血液検査値は、アルブミン 3.8 g/dL、CRP 2.6 mg/dL。
この患者の寛解導入期の 1日当たりの目標栄養量である。
最も適当なのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1です。
クローン病の寛解導入期は、腸管の炎症を抑えつつ、低栄養を防ぐ栄養管理を行います。
本例は BMI 19.8 kg/m²、CRP 2.6 mg/dL で炎症があり、エネルギー消費が増えていると考えられます。
十分なエネルギーと、脂肪・食物繊維を控えた低残渣の食事が基本です。
【計算】
エネルギー目安は標準体重あたり35 kcal/kg 程度です。
62 kg×35 kcal/kg=2,170 kcal で、約2,200 kcal になります。
【選択肢別解説】
1:○ 標準体重62 kg に対して35 kcal/kg 程度を確保すると約2,200 kcal です。
炎症による消費増加と体重の回復を考えた目標量として適当です。
2:× たんぱく質60 g は標準体重1 kg あたり1.0 g 未満で、炎症による異化亢進を考えると少なすぎます。
標準体重あたり1.2〜1.5 g 程度を目安に、多めに設定します。
3:× 脂肪は腸管の炎症を悪化させやすいため、寛解導入期には1日30 g 以下程度に制限します。
70 g は多すぎます。
4:× 食物繊維、特に不溶性食物繊維は腸管を刺激し、狭窄部では通過障害の原因になります。
1日30 g は多すぎ、寛解導入期には制限します。
5:× 下痢などで水分を失いやすいため、水分は十分に補給する必要があります。
1日1,000 mL では不足します。
【ポイント】
クローン病は低脂肪・低残渣・高エネルギーが栄養療法の基本です。
寛解導入には成分栄養剤を用いた経腸栄養も有効です。