55歳、 男性。
慢性膵炎( 代償期 )。
事務職。
身長 172 cm、 体重 65 kg、BMI 22.0 kg/m 2。
血液検査値は、CRP 0.8 mg/dL、アミラーゼ 120 U/L(基準値:32〜104 U/L)。
この患者の 1日当たりの目標栄養量の組合せである。
最も適当なのはどれか。
1つ選べ。
エネルギー(kcal/日) たんぱく質(g/日) 脂肪(g/日)
正答4
解説
正解は4です。
慢性膵炎の代償期は膵臓の機能がある程度保たれていますが、本例は CRP とアミラーゼが上昇しており炎症が続いています。
膵外分泌を刺激する脂肪を厳しく制限しながら、エネルギーとたんぱく質を十分に確保します。
【計算】
標準体重=1.72 m×1.72 m×22=約65 kg です。
エネルギーは30 kcal/kg 程度とし、65 kg×30=約1,950 kcal で約2,000 kcal になります。
たんぱく質は1.0〜1.2 g/kg 程度とし、65 kg×1.0〜1.2=約65〜78 g になります。
【選択肢別解説】
1:× エネルギー1,400 kcal は標準体重から求めた必要量より少なすぎます。
脂肪50 g も、膵臓を刺激するため多すぎます。
2:× 脂肪20 g への制限は適当ですが、エネルギー1,400 kcal は少なすぎます。
エネルギー不足は体重減少や低栄養を招きます。
3:× エネルギー2,000 kcal は適当ですが、たんぱく質60 g はやや少なく、脂肪40 g も多すぎます。
炎症がある時期の脂肪は30 g/日以下に抑えます。
4:○ エネルギー2,000 kcal、たんぱく質75 g は標準体重から求めた目安と一致します。
脂肪20 g は膵外分泌の刺激を抑える量で、炎症のある代償期の組合せとして適当です。
5:× たんぱく質90 g は約1.4 g/kg と多めです。
脂肪40 g も膵臓を刺激するので多すぎます。
【ポイント】
慢性膵炎では、代償期は脂肪制限、非代償期は膵外分泌・内分泌の機能不全に応じて消化酵素薬や糖尿病の管理を行います。
脂肪を減らした分は炭水化物でエネルギーを補います。