65 歳の男性。
心不全のため入院した。
現在はβ 遮断薬を内服している。
心電図モニターの波形(別冊No. 1)を別に示す。
所見で正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
図の心電図では、すべてのQRS波の前に同じ形のP波があり、PQ間隔は一定です。
QRS幅は狭く、R-R間隔は規則的ですが長く、心拍数はおよそ50回/分台で60回/分未満です。
洞調律で心拍数が60回/分未満の状態を洞性徐脈といいます。
【選択肢別解説】
1:× 心室期外収縮では、P波を伴わない幅の広いQRS波が予定より早く出現します。
図では早期に出現する幅広いQRS波はみられません。
2:× 心房細動では、P波が消えて細かな基線の揺れ(f波)となり、R-R間隔が不規則になります。
図ではP波が明瞭で、R-R間隔は規則的です。
3:× 心房粗動では、のこぎりの歯のような規則的な粗動波(F波)が基線に連続してみられます。
図の基線は平坦で、F波はありません。
4:○ P波・QRS波・T波が正常な順序で規則的に出現し、心拍数のみが60回/分未満です。
β遮断薬は洞結節の自動能を抑えて心拍数を下げるため、洞性徐脈を起こしやすい薬剤です。
5:× Ⅲ度房室ブロックでは、P波とQRS波がそれぞれ独立したリズムで出現し、PQ間隔が一定しません。
図ではP波の後に一定の間隔でQRS波が続いています。
【ポイント】
心電図は「P波があるか」「PQ間隔が一定か」「R-R間隔が規則的か」「心拍数」の順に確認します。
心不全で用いるβ遮断薬の副作用として徐脈は重要で、運動時の心拍応答も小さくなります。