74 歳の女性。
起床時に突然回転性めまいを生じ受診したところ、良性発作性頭位めまい症と診断された。
発症2 日で、寝返り時や起き上がり時に一過性の回転性めまい症状はあるが、歩行安定性に問題はない。
理学療法で適切なのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、剥がれた耳石が半規管に入り込み、頭の位置を変えたときに短い回転性めまいを起こす疾患です。
本症例は寝返りや起き上がりでめまいが起こり、歩行は安定しています。
耳石を半規管から出す治療が適切です。
【選択肢別解説】
1:○ Epley法は、頭部の位置を順に変えて、後半規管に入った耳石を卵形嚢へ戻す頭位治療です。
BPPVで最も多い後半規管型に有効です。
2:× 本症例は歩行の安定性に問題がありません。
杖歩行練習は不要で、めまいの原因にも対処できません。
3:× 閉眼でのバランス練習は、視覚に頼らない平衡機能の訓練です。
歩行が安定している本症例には必要がなく、耳石の治療にもなりません。
4:× 頭部回旋を避ける動作指導は、めまいの誘発を避けるだけで治療になりません。
頭を動かさない生活は、かえって平衡機能の慣れ(代償)を遅らせます。
5:× 頸部の筋力低下はめまいの原因ではありません。
頸部の等尺性運動では耳石は移動せず、効果は期待できません。
【ポイント】
BPPVの頭位治療は、後半規管型にはEpley法、外側半規管型にはLempert法などが用いられます。
頭位変換で誘発される数十秒以内の回転性めまいがBPPVの特徴です。