34 歳の女性。
28 歳で再発寛解型の多発性硬化症と診断を受け、再発のため入院した。
理学療法実施後、起き上がり時に背中から下方に電撃痛を訴えた。
この徴候で正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
多発性硬化症の患者が、起き上がり時に背中から下方へ走る電撃痛を訴えています。
起き上がりでは頸部が前屈し、頸髄の脱髄病変が引き伸ばされて電撃痛が生じると考えます。
【選択肢別解説】
1:× Barré徴候は軽い運動麻痺を検出する検査です。
上肢を前方に挙上させ、麻痺側が回内しながら下降すると陽性です。
2:× Gowers徴候は、床から立ち上がるときに手を膝や大腿について体をよじ登るように起きる動作です。
Duchenne型筋ジストロフィーなど近位筋の筋力低下でみられます。
3:× Horner徴候は、頸部交感神経の障害による縮瞳・眼瞼下垂・顔面の発汗低下です。
電撃痛とは関係ありません。
4:○ Lhermitte徴候は、頸部を前屈したときに背中から下肢へ電撃痛が走る現象です。
頸髄後索の脱髄病変で生じ、多発性硬化症に特徴的です。
5:× Uhthoff徴候は、入浴や運動などで体温が上がると一時的に神経症状が悪化する現象です。
多発性硬化症でみられますが、電撃痛ではありません。
【ポイント】
多発性硬化症ではLhermitte徴候とUhthoff徴候が頻出です。
Uhthoff徴候があるため、理学療法では運動による体温上昇や温熱療法に注意します。