45 歳の男性。
筋萎縮性側索硬化症。
発症から半年経過しているが、ADL は自立している。
主に下肢の筋力低下および鶏歩が認められる。
理学療法で最も適切なのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)で、下肢の筋力低下と鶏歩がみられ、ADLはまだ自立しています。
鶏歩は足関節の背屈筋が弱く、つま先が垂れる下垂足を、膝を高く上げて代償する歩き方です。
この時期は装具で下垂足を補い、安全な歩行を維持することが目標です。
【選択肢別解説】
1:× ADLが自立し歩行も可能な現時点で、車椅子操作の練習は時期尚早です。
歩行が困難になる段階で導入を検討します。
2:× ALSでは、高負荷の抵抗運動で筋が疲労し、かえって筋力が低下する(過用性筋力低下)おそれがあります。
筋力維持の運動は低〜中等度の負荷で、疲労を残さない範囲で行います。
3:× 両松葉杖歩行は上肢に大きな負担がかかります。
ALSでは上肢の筋力も低下していくため、現段階で選ぶ歩行手段ではありません。
4:× ALSは運動ニューロンが障害される疾患で、感覚は保たれます。
感覚再教育は必要ありません。
5:○ プラスチック短下肢装具(AFO)は、遊脚期に足関節を背屈位に保ち、下垂足を補います。
つまずきや転倒を防ぎ、自立した歩行を維持できます。
【ポイント】
ALSの理学療法は、時期に応じて装具や福祉用具を先回りして導入することが重要です。
ALSでは感覚障害・眼球運動障害・膀胱直腸障害・褥瘡が出にくい(陰性徴候)ことも頻出です。