正答1
解説
正解は1です。
薄切は、包埋した組織をミクロトームで数µmの切片にする操作です。
刃の角度や薄切の速度が切片の質を左右するため、用語と条件を正しく理解しておく必要があります。
【選択肢別解説】
1:○ ミクロトームは、試料が上下に動く回転式と、刃または試料が水平に滑って動く滑走式に大別されます。
回転式は連続切片の作製に向き、滑走式は大きな組織や硬い組織の薄切に用いられます。
2:× ミクロトーム刃の先端の角度は刃角(刃先角)といいます。
逃げ角は、刃の下面と組織の切断面との間の角度です。
3:× 引き角は、刃の進行方向に対して刃を斜めに傾ける角度です。
引き角を大きくすると刃が斜めに引き切る形になり、切片のゆがみは強くなるのではなく少なくなります。
4:× チャター(切片に生じる細かい縞状のむら)は、刃や試料の固定がゆるいときや、組織が硬いとき、速く切りすぎたときに生じます。
滑走速度が遅いことは原因ではありません。
5:× パラフィン切片は温水で伸展させてからスライドガラスに貼り、37〜60℃程度で加温して乾燥させます。
20℃前後の室温では乾燥と接着が不十分になります。
【ポイント】
刃の角度は「刃角(刃先の角度)」「逃げ角(刃の下面と切断面の角度)」「引き角(刃を斜めに傾ける角度)」の3つを区別して覚えます。
逃げ角が小さすぎると切片が圧縮され、大きすぎると切片が厚くなったり削れたりします。