正解を2つ選んでください。
正答1・4
解説
正解は1と4です。
ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉はレトロウイルス科のRNAウイルスです。
ヘルパーT細胞に感染して免疫力を低下させ、進行すると後天性免疫不全症候群〈AIDS〉を発症します。
【選択肢別解説】
1:○ HIVは逆転写酵素をもちます。
自身のRNAを逆転写してDNAを作り、宿主の染色体に組み込んで増殖します。
2:× 主な標的細胞はCD8陽性ではなくCD4陽性のリンパ球(ヘルパーT細胞)です。
HIVはCD4分子を受容体として細胞に侵入します。
3:× 出題当時のHIV検査では、イムノクロマト法は抗原・抗体のスクリーニング検査に用いられていました。
確認検査には、ウエスタンブロット法による抗体確認と、核酸増幅検査によるHIV RNAの検出が用いられていました。
4:○ HIVは血液を介して感染するため、医療従事者では針刺し事故が主な感染経路となります。
事故の後は、できるだけ早く抗HIV薬の予防内服を始めます。
5:× ノイラミニダーゼ阻害薬は、インフルエンザウイルスが細胞から放出されるのを妨げる薬です。
HIVには効果がなく、治療には逆転写酵素阻害薬やインテグラーゼ阻害薬などを組み合わせて用います。
【ポイント】
HIV検査は「スクリーニング検査で陽性、確認検査で確定」の2段階で行い、スクリーニング検査には偽陽性があることに注意します。
近年は確認検査にもイムノクロマト法を原理とする抗体確認キットが用いられるようになっています。