次の文を読み79、80の問いに答えよ。
38歳の女性。
発熱を主訴に来院した。
間接蛍光抗体法による抗核抗体検査所見(別冊No. 19)を別に示す。
この所見を示す自己抗体はどれか。
正答1
解説
正解は1です。
前問で判定した辺縁型の染色パターンを示す自己抗体を答える問題です。
別冊No.19では、核の辺縁が輪状に強く染まり、分裂期の細胞では凝集した染色体も強く染まっています。
これは、染色体を構成するDNAに抗体が結合していることを示します。
【選択肢別解説】
1:○ 抗DNA抗体です。
二本鎖DNAに対する抗体は、辺縁型(または均質型)の染色パターンを示します。
抗二本鎖DNA抗体は全身性エリテマトーデス(SLE)に特異性が高く、病勢も反映します。
2:× 抗核小体抗体は核小体型を示します。
全身性強皮症などでみられます。
3:× 抗ヒストン抗体は主に均質型を示します。
薬剤誘発性ループスでよくみられます。
4:× 抗ミトコンドリア抗体は細胞質型を示します。
原発性胆汁性胆管炎の診断に用いられます。
5:× 抗ENA(可溶性核抗原)抗体は斑紋型を示します。
抗Sm抗体・抗U1-RNP抗体・抗SS-A抗体などが含まれます。
【ポイント】
染色パターンと抗体の対応は「辺縁型・均質型は抗DNA抗体、斑紋型は抗ENA抗体、核小体型は抗核小体抗体、散在斑紋型は抗セントロメア抗体」です。
発熱を主訴とする若い女性で辺縁型を示す場合は、SLEを考えます。