正答2
解説
正解は2です。
下痢便のGram染色で、菌の形と染色性から腸管感染症の原因菌を推定する問題です。
矢印の菌は赤く染まったGram陰性菌で、細くらせん状にねじれたS字状、またはカモメが翼を広げたような形をしています。
周囲の青紫色の太い桿菌はGram陽性の腸内常在菌です。
【選択肢別解説】
1:× Aeromonas hydrophilaはまっすぐなGram陰性桿菌です。
本例のようならせん状の形はとりません。
2:○ Campylobacter jejuniは、細いらせん状やS字状、カモメの翼状のGram陰性桿菌です。
下痢便からこの形の菌がみられれば、カンピロバクター腸炎を強く疑います。
3:× Helicobacter pyloriもらせん状のGram陰性菌ですが、胃の粘膜に感染する菌です。
下痢を起こす腸管感染症の原因菌ではありません。
4:× Vibrio parahaemolyticusは、やや太く短い、わずかに弯曲したGram陰性桿菌です。
本例のように細くねじれたらせん状にはなりません。
5:× Yersinia enterocoliticaは、まっすぐな短いGram陰性桿菌です。
らせん状の形はとりません。
【ポイント】
カンピロバクターは鶏肉の生食や加熱不足が主な感染源で、日本の細菌性食中毒の中でも件数が多い菌です。
培養には微好気条件と42℃前後の培養温度が適しています。