正答2
解説
正解は2です。
血液培養が陽性になったボトルのGram染色は、原因微生物を早く推定して治療薬を選ぶための重要な検査です。
菌体の大きさ・形・染色性から、細菌か真菌かを判断します。
図の所見を確認します。
背景には赤く染まった赤血球が多数みられます。
その中に、グラム陽性に青紫色に濃く染まる細長い糸状の構造が伸びています。
この糸状構造はところどころでくびれて節をつくり、ソーセージをつないだような仮性菌糸の形をしています。
くびれの部分には、長径数µm〜10µm程度の卵円形〜楕円形の細胞(分芽胞子)が付着しています。
細菌よりはるかに大きく、出芽する酵母細胞と仮性菌糸がみられることが、Candida属の根拠です。
【選択肢別解説】
1:× Bacillus属は大型のグラム陽性桿菌で、芽胞をもち連鎖状に並びます。
仮性菌糸や出芽する卵円形の細胞はつくりません。
2:○ Candida属は、グラム陽性に染まる卵円形の酵母細胞と仮性菌糸を形成します。
本例の、くびれをもつ糸状構造と付着した卵円形細胞の所見と一致します。
3:× Cutibacterium属は小型のグラム陽性桿菌で、不規則な形をとる皮膚常在菌です。
本例のような大型の糸状構造や卵円形の細胞はつくりません。
4:× Nocardia属は、細く(幅1µm程度)枝分かれするグラム陽性の糸状菌です。
本例の構造は太く、くびれと付着した卵円形細胞をもつ点で異なります。
5:× Pneumocystis属は人工培地で培養できない真菌です。
血液培養ボトルで発育して検出されることはありません。
【ポイント】
Gram染色で大型の卵円形細胞と仮性菌糸がみられたら、Candida属を考えます。
血液培養からの真菌検出は重症であり、速やかな報告が必要です。