78 歳の女性。
右利き。
脳梗塞による左片麻痺で入院中。
Brunnstrom法ステージは上肢Ⅴ、手指Ⅵ、下肢Ⅴ。
歯がなく、きざみ食をスプーンで全量自力摂取しているが、次から次へと食べ物を口に運ぶ。
改訂水飲みテスト<MWST>は5点、反復唾液嚥下テスト<RSST>は4回/30秒であった。
この患者への対応で正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
MWST(改訂水飲みテスト)5点、RSST(反復唾液嚥下テスト)4回/30秒で、嚥下機能そのものは保たれています。
問題は次から次へと口に運ぶ摂食ペースの速さで、一口量を減らしてペースを整える工夫が必要です。
【選択肢別解説】
1:× 他患者の対面に座らせても、一口量や摂食ペースの調整にはつながりません。
本人の食べ方を直接整える対応が優先です。
2:× 耳下腺マッサージは唾液の分泌を促す方法です。
この患者は唾液の少なさが問題ではないため、対応として合いません。
3:× とろみは嚥下反射が遅れて誤嚥しやすい場合に用います。
MWST・RSSTともに正常範囲なので、とろみをつける根拠がありません。
4:○ 小さいスプーンにすると一口量が自然に少なくなります。
口に運ぶペースも落ち着き、詰め込みによる窒息や誤嚥の危険を減らせます。
5:× 左空間に皿を置くと、左片麻痺に伴う左側への注意低下があれば食べ残しが増えます。
この患者の課題は摂食ペースであり、皿の位置で解決する問題ではありません。
【ポイント】
嚥下検査が正常でも、早食いや詰め込みは窒息の大きな危険因子です。
一口量の調整には小さいスプーンや小分けの配膳が基本の対応になります。