正答4
解説
正解は4です。
視床痛は、視床の脳血管障害のあとに、麻痺側の半身に生じる持続的で焼けるような強い痛みで、脳卒中後の中枢性疼痛の代表です。
脳の損傷によって痛みの伝わり方そのものが変化するため、通常の痛みとは治療への反応が異なります。
【選択肢別解説】
1:× CRPS(複合性局所疼痛症候群)は、外傷などのあとに四肢に生じる痛みと腫脹、皮膚の変化などを特徴とする症候群です。
視床痛は中枢神経の損傷による中枢性疼痛であり、CRPSには分類されません。
2:× 脳卒中後の中枢性疼痛は、脳卒中患者の1割に満たない程度とされています。
30%程度という記述は多すぎます。
3:× 視床痛は脳卒中の発症直後ではなく、数週間から数か月たってから出現することが多いです。
感覚障害がいったん改善してくる時期に現れることもあります。
4:○ 視床痛には、通常の鎮痛剤(非ステロイド性抗炎症薬など)が効きにくいことが多いです。
抗てんかん薬や抗うつ薬などが用いられますが、それでも治療が難しい痛みです。
5:× 視床痛は手部の腫脹を伴う病態ではありません。
脳卒中後に手の腫脹と痛みを伴うのは、肩手症候群(CRPSの一つ)です。
【ポイント】
視床痛は、触れるだけで痛む異痛症(アロディニア)や、温度の変化で痛みが強まる特徴をもつことがあります。
脳卒中後の肩の痛みには、肩関節亜脱臼、肩手症候群、視床痛などがあり、原因によって対応が異なります。