48歳の男性。
脳梗塞後の右片麻痺。
左利き。
発症から5か月経過。
Brunnstrom法ステージは上肢、下肢ともにⅢ。
関節可動域制限は認めず、座位バランスは良好である。
短下肢装具とT字杖で歩行は自立している。
この患者に対する自助具で最も適切なのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
右片麻痺で、Brunnstromステージは上肢Ⅲ、利き手は左(非麻痺側)の症例です。
上肢ステージⅢは共同運動が随意的に起こる段階で、手指で物をつまむような細かい動作はできません。
非麻痺側の左手だけではできない動作を補う自助具を選びます。
図は、1がフットブラシ、2が長柄のくし、3がボタンエイド、4が台付き爪切り、5がソックスエイドです。
【選択肢別解説】
1:× フットブラシは、床に置いて足をこすりつけて洗う道具です。
本例は座位バランスがよく関節可動域制限もないので、左手で足を洗えます。
2:× 長柄のくしは、肩の可動域制限などで頭に手が届かない人のための自助具です。
本例は左手が頭に届くので不要です。
3:× ボタンエイドは、手指の巧緻性が低い人がボタンをはめるための自助具です。
関節リウマチや頸髄損傷などが対象で、左手が健常な本例では必要性が低いです。
4:○ 台付き爪切りは、台に固定された爪切りのてこを上から押すだけで爪が切れます。
左手の爪を切るとき、右手で爪切りを持てない本例でも、麻痺側の上肢を共同運動で上下させて押し下げることで切れます。
片手では困難な爪切りを可能にするので、最も適切です。
5:× ソックスエイドは、股関節の可動域制限などで足先に手が届かない人のための自助具です。
本例は可動域制限がなく座位も安定しているので不要です。
【ポイント】
片麻痺の自助具は、非麻痺側の片手だけではできない動作を補うものを選びます。
爪切り、まな板の固定、瓶の蓋の開閉などが代表例です。